「メタバース進化論 仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界」を読んで

ITエンジニア本大賞2023のビジネス部門大賞の「メタバース進化論 仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界」を読んだ。
ITエンジニア本大賞2023

メタバースってあれでしょ?昔あったセカンドライフ的なやつでFacebookが力入れて作ってるやつ。位の知識しかなく、最近の展示会で力入れて活動してるなぁと思っていた。実際、内容的にはあまり変わっていないような気がするけれど、VRが出来るようになったことで色々な違いというか感じ方の差が出てきたみたい。

バーチャル美少女ねむ さん

2017年よりVtuberとして活動しており早くからVRの世界に入り込んでいる方。アイドル活動としてのVRの話も面白いが専門家といっても良いほどのVRの知識や考察をしている。

VRの住人に対してアンケートをとることで実際に生活している人がどのような使い方をしているか、何を感じているかなど解説してくれている。その中で興味深かったのが「アイデンティティ」「ファントムセンス」

アイデンティティ

VRの中では物理世界と違い、自分の好きなものになれる。もの、と書いたのは人だけでなくロボットだったりそれこそ車といったモノだったりと自由。人の中でも性別は自由なので男性が美少女になったりだとか物理世界では性別不一致の方が自分に合った性別になったりと好きな自分になれる。これってとても素晴らしいことだと思う。物理世界の自分が嫌い、でも仮想世界では好きな自分になれるので救いになるんではないかと思う。

問題があるとすれば今はまだVRの世界だけで生きていくのは難しいということ。本書でも書かれているが「経済」として成り立っておらず、これからに期待されている。

ファントムセンス

仮想世界の中で風が吹くとそれを感じる人がいる。人に触られると実際に触られたように感じる。といった実際には起きていないことを感じ取れるようになるのがファントムセンス。人の感性っていうのはすばらしく訓練をすれば誰でもファントムセンスが身に付くらしい。みんながこのファントムセンスを手に入れれば遠く離れていても触れあえれば近くにいると感じて幸せになれる。

VRゴーグル

VRに興味が出てきたのでVRゴーグルを調べてみたらMetaQuest2が6万くらいであるが解像度があまり高くないせいか見え方がイマイチらしい。MetaのProやVIVEのProなどがおススメらしくそちらは軽く10万越え、VIVEなんて20万する。ちょっと興味がある、程度で買えるものではないのでもう少し安くなって欲しい。

読んでみて

これから経済圏が出来てどんどん発展していく、と書かれていたが現状だとそうは思えなかった。やはり仮想世界は映像でしかなく今は物理世界に比べ見えかたがしょぼいというか劣るというかハードの能力がまだまだ足りていないと思う。

けれど物理世界のような距離がなくなり、遠くにいる人にも簡単に会えて話せて触れ合えて、いろんな場所にも一瞬で行けて見れるというのはとても魅力的ですでにハマって毎日何時間も仮想世界の中に入っている人がいる、というのも納得できる。

まぁ未体験の人が何を言ってもダメなのでとりあえず体験してみたい。もしかすると仮想世界から戻ってこなくなるかも。